パイセン

わたしの生い立ち

四章 呪われし黒刀

長い宴の終わりと同時に到着、京の都、京都

正直、清水寺などどうでもいい

わたしたちの班は適当に過ごし夜のホテルに全てを賭けていた…

しかしミーハー、音羽の滝にて飲む恋愛成就の水

気になるあの子とお楽しみがしたい、その一心で飲む

まるで砂漠を彷徨いオアシスを見つけたトレジャーハンターの如く

恋愛の神になって満足したわたしたちは清水寺を後にした…

夕飯をさっと済ませ着々と迫る…おうち時間…

がしかし、ここにきてまさかの展開が訪れる

そう、お土産を買いに街に出るという緊急クエストが先生から依頼された

!?!?!?!?

旅のしおりには書いてない先生からのサプライズに皆どよめきを隠せずにいた

次の瞬間、聞こえる歓喜の声、うれしさから叫びだす者

わたしは、めんどくさい感じを出し皆とは違う雰囲気を出す

心の中ではブレイクダンスを踊っていた

そして出陣、繰り出す、町

土産屋に着き各自、土産を見るなか

ナニカに引き寄せられる様に人だかりができている場所があった

特に男子の吸い込まれ方は異常なほどだった

ナニガ彼らを引き寄せるのか、もちろんわたしも吸い寄せられていった

キャンディーに群がる蟻だった

しかしソレはキャンディーではなかった…

木の刀そう木刀だった

一度手にするとドラクエの呪いの装備だった…外せないのだ

もう木刀一択だった、その場で行われる剣士になる誓い、所属流派の情報交換

キーホルダー?有名な建物が彫られたクリスタル?

ククク…子供すぎるでござる、そんなことを思いつつ他の子どもが選ぶお土産を馬鹿にしながらレジに並ぶ拙者

拙者が選んだ剣はショートタイプの比較的軽めの木刀だった、色は黒色

レジ待ちの間にこの黒刀にはデスブレードという名前を付けて帰ってからの稽古に心を躍らせていた

だが現実は残酷だった…

お金が足りなかったのだ、拙者の心が壊れる音が聞こえたで候

呪いの装備は店員という除念師によってあっさり外され道場も破門にされた

それから後のことはあまり覚えていない

ギリギリ…ギリギリとナニカが擦れる音だけがひたすら聞こえたことだけは覚えている

部屋に帰ってから始まる剣士が白い綿棒みたいなやつで剣をポンポンする真似をする者

素振りをする者、打ち合い稽古を始める者

わたしはプールの見学者のようなポジション…見る、ひたすら見る

止まらない歯ぎしり、嫉妬、妬みがわたしをモンスターに変えた瞬間だった

わたしは手に入れるこの世の金全て

そして今度は貴様達がわたしに嫉妬する番なのだ

わたしはそう強く誓い歯ぎしりをした